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2019年08月14日 [ニュース]

灼熱地獄の朝に…。またしても疲れる相談事例

そのご夫婦は、見た感じ、とても仲睦まじかった。
80代半ばのおしどり夫婦。そんな第一印象だったのですが…。

夫が数か月前に「要支援1」の認定を受け、いくつかのデイサービスを見学に回っているところ。
が、行く先々で夫が職員や他の利用者とトラプルを起こしてしまい困っている…。そんな話を、奥様からは事前に聞いていました。

電話口に本人(夫)にも出てもらい、結果的に昨日の朝、おふたりで事務所に来ていただいたわけです。そして、横浜市内のデイサービスについて、私なりに知っている範囲で、どのようなレクリエーションをやっているか等々、奥様が要望されていた情報を提供したのです。

ご主人もたいそう機嫌がよく、帰り際に百寿倶楽部(私どもが運営しているシニアコミュニティ)のチラシを手に取って、ニコニコしながら奥様と言葉を交わしていました。「入会しようか」みたいなやりとりが聞こえたので、入会申込用紙を取りに行くべく応接室を出ました。

そして、モノの数分後です。応接室に近づくと、ご主人の怒鳴り声が聞こえてきました。
何事かと思いドアを開けると、握りこぶしでテーブルをドンドン叩きながらご主人が叫んでいます。

「どうしてもと言うから来てやったのに、なんだ、その言い草は〜っ!」

私が視界に入るや、こんどは私に向かって、

「だいたい、なんで赤の他人のアンタに、子どものことやおカネのことを訊かれて答えなきゃならんのだ!アンタは何様か!何の権利があってそういうことを訊いてくるんだ!」

こんな感じで、同じようなことを繰り返します。

隣の応接室には別の相談者がいらしたため、ご迷惑になるので、半ば強制的にお引き取りをいただきました。
数時間後、奥様からお詫びの電話が入り、事の経緯がわかりました。

奥様が、「あなたがデイサービスや百寿倶楽部に参加して楽しんでくれれば、娘たちも安心する。週末には里帰りするから、そのときに話してあげましょうよ」と言った途端だったそうです。

「なんでアイツたち(ふたりの娘さん)を安心させるためにオレがチーチーパッパしに行かにゃならんのだ!アイツらになんか仕込まれてんのか!」

奥様が否定すればするほど、ご主人の暴言がエスカレートしていったとのことでした。

さて、「易怒性」ということばがあります。
機嫌よく話していた人が突然、怒り出すことを言います。
「おカネ」・「年金」・「通帳」・「育児」・「がんばれ」・「しっかり」等の言葉がきっかけになることがよくあります。
なので、これらは「地雷言葉」と呼ばれています。

例えば、「通帳」という言葉を耳にすると過敏に反応して、理屈が通らず、急に怒鳴り出します。

「オレの通帳はどこだ。どこにやった!」、「なんで勝手にそんなとこにしまうんだ!」、「オレの通帳を管理してどうする気だ!」…。
こういう始末です。

認知症では、記憶力の低下よりも前の時点で、理性をコントロールする前頭葉の機能が低下することがよくあります。
要は、物事をロジカルに考えられなくなるため話の流れが理解できず、地雷言葉が引き金となって突然怒り出すわけです。

こういう人に限って、奥様(家族)が傍についていないと何もできません。タオルや下着がどこにあるのかもわからない。
ずっと他者に過剰に依存しながら生活してきたのです。

にもかかわらず、です。
自分では何ひとつできないくせに、文句ばかりで感謝の言葉ひとつもない。とにかく、わがまま。威張る。大声を出す。暴言がエスカレートして、物を投げたり、奥様に手をあげたり…。

こういう人をなだめすかして、やっとのことでデイサービス等に行かせても、

「オレはアンタになんか、なんかしてもらおうとは思っちゃいない」、「オレに触るな、構うな、話しかけるな」、「もう帰る、うちのに電話しろ」

いわゆる、介護拒絶・帰宅願望・暴言暴力で、家族のみならず介護現場も困り果て、みんなが大迷惑です。

この「易怒性」。
80代男性に多くみられる傾向なのですが、この年代の男性には生まれ育った時代環境(男尊女卑)による、わがままの土壌があります。
一方の女性にも、耐え忍ぶことを美徳とする文化が根づいていた時代です。
そこへもってきて、加齢による前頭葉機能の低下。論理思考が苦手になり、理性のコントロールが効かなくなる…。

今日では、「易怒性」は認知症中期(MMSEで18点未満)にみられる周辺行動の一種とされています。
配偶者や子どもたち、さらには家族以外の他人の言葉にも耳を貸さず、人間関係を崩壊させます。結果として、熟年離婚ということも。

もの忘れ外来に行って、抗認知症薬を処方してもらうべきです。
しかし、受診や服薬を拒否されたら、もう打つ手がありません。何かに混ぜて飲ませるか、それでもダメなら熟年離婚くらいしか打つ手はありません。

「ボケを憎んで人を憎まず」なのですが、ご家族としては本当に大変な日々だと思います。
今回のケースでも、奥様が病気になったり、亡くなったりしたら、ジ・エンドです。

百寿グループでは、認知症予防セッションというサービスを提供しています。
すでに認知症の方にも、穏やかになっていただける事例が増えてきています。
内観療法とイメトレをミックスさせながら、前頭葉と右脳にマイルドな刺激を送ることでラディカルな言動を抑制できる可能性があります。

ご関心ある方は、是非お問合せ下さい。




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