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2019年06月09日 [ニュース]

施設見学で残念だったこと…

前回、相談者およびご家族とともに施設見学に出かけるところだと書いたと思います。2日間で4つの物件を見て回りました。今回はいずれも、介護付き有料老人ホームです。事前に要望事項をヒヤリングして、少しでも希望に近い物件を見極めたいと考えました。立地、アクセス、施設運営のオペレーション、食事や外出の融通性、食事環境、食事そのもの、緊急時の対応手順、責任者の人となり、入居者を退屈させない工夫、重要事項説明書の内容…。母親、長女、ついでに私の3人が、それぞれの視点で各物件を評価して、見学後に批評をしあいました。

入居する当事者であるお母様は、ギンギンに元気な方です。要介護2ではありますが、アタマのほうは何にも問題ない方です。それだけに、実際にそこで暮らすイメージをしながら興味津々で、応対者の説明、ランチの試食、館内見学に臨んでらっしゃいました。各施設、一長一短はありましたが、すべての物件が候補からは滑り落ちる結果となりました。

その理由は…。ニオイです。

どの施設も、到着後、こぎれいな応接室で施設概要の説明をしてくださいました。その後、館内を回るのですが、どの物件も必ず、呼吸を止めずにはいられないほどの異臭を感じる場所がありました。特定のフロア、脱衣場。中には、共有ラウンジまで、一刻も早く別の場所に逃げ出したくなるところもありました。脱臭・消臭対策が進化したと言われる昨今ですが、やはり、ニオイを根絶やしにすることは難しいものなのだなぁと、感ぜずにはいられませんでした。

認知症になると嗅覚が鈍くなると言われています。でも、自立したひとであれば、五感の中でもっとも敏感なのは嗅覚です。他のすべてが高評価であったとしても、あのニオイ一発で、ジ・エンドです。今回の見学は、そのことを再認識する結果となりました。

館内を案内してくれたスタッフ、それに施設の責任者の人たちは、あのニオイを本当に感じていないのでしょうか。やはり、嗅覚が麻痺してしまっているのでしょうか。みな平然と説明しながら歩いていました。私たち3人は、息を止めながら耐えていたのに、です。

いずれにせよ、元気な高齢者までを入居対象として募集するのであれば、ニオイ対策は最重要課題です。私たちのチェック項目には、ニオイのことは盛り込まれていませんでした。書くまでもない事項だったからです。数年前までなら、老朽化した施設などでは、エントランスをくぐっただけで「ウッ」となることもありました。でも最近は、外部の人たちを迎える玄関口や共有スペースなどは、ほぼすべての物件で異臭を感じなくなりました。逆に言うと、見学する側は全館をひと通り見て回らなければダメだということになります。

介護施設という特性上、ニオイの完全封鎖が困難なのは理屈としてはわかります。認知症が進めば、排泄の問題は避けようがないし、好感したオムツの処理だってそうそうスムーズに処理できないこともあるでしょう。でも、だとしたら、ホームページやパンフレットに『自立から要介護5まで受け入れ可』などとは書かないでほしいものです。


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