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2019年06月07日 [ニュース]

元気な人の施設さがしで最も大切なこと

今日はこれから、相談者のご家族と連れ立って施設見学に出かけます。

ご一緒するのは、84歳の女性(要介護2)とその長女である娘さんです。お母様はかなり前に大腿骨折をして以来、右足に装具をつけており、長時間の移動や歩行時は車椅子。でも、脳のほうは異常なし。むしろ才気煥発といった感じです。同行する娘さんの他に、下の娘さんがいます。ただ、姉はふだん北海道で生活していて、妹さんはお母様が暮らす実家の近くに住んではいるものの、数年前から体調を崩し、なかなかお母様のケアに関われない状況にあります。今回は、お母様の腰椎圧迫骨折をきっかけに、夜間排泄介助が欠かせなくなったため、家族会議の結果、(身体ではなく脳が)元気なうちから施設に入ってしまおう!…となったわけです。

さて、このように認知症ではない段階から施設で生活しようという場合に、最も気をつけなければならないことって何だと思います?長年の経験からひとつだけ挙げるとすれば、それは「その施設に、ふつうに会話のできる入居者がひとりでも多くいること」です。どこの施設のパンフレットにも、「自立から要介護5まで。認知症でも寝たきりでもOK牧場!」みたいなことが記載されています。でも、あれは施設側の論理です。結婚相手はどんな人でも構いません!と言っているようなもので、そこで暮らしていく側にとってはとんでもない話です。

今回の相談者のような方が、うっかり重篤なひとばかりの空間に入るとどうなるか…。日の目を見るより明らかです。周囲の影響を受けて、本人も重篤になっていきます。特に会話が成立しない、もしくは、ちょっとおかしいくらいのレベルであっても、私たちの脳は多大な影響を受けてしまいます。ただでさえ、施設というのは重篤な入居者を集めようとしますから、自立の人でもOKという表層的な言葉を安易に信じてはいけません。元気な人が認知症や食事介助が必要な人たちと一緒に食事をする光景をイメージしてみてください。おわかりになりますよね?

ですから、元気な人の施設さがしでは、実際に元気な入居者が何人いるのかを具体的に確認すべきです。入居者が一堂に会する食事の時間帯は、なかなか見学させてもらえません。だからこそ、キチンと確かめないといけません。ほとんどの施設は、原則、部屋食ができないルールになっています。元気であれば、外食はもちろん、時には出前を取ったりもしたいでしょ? 食事については融通が利くような環境が大切だと思います。

ということで、本日の見学先は、私たちの質問にどう対応してくれるのか、毎度のことながら楽しみです。


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