株式会社百寿研のブログ | 株式会社百寿研は、老後の問題に対処できる「終活相談の窓口」です。

一般社団法人百寿コンシェルジュ協会 百寿研
  • シニアお役立ち情報
  • 無料小冊子請求
  • お問合せフォーム
  • 百寿コンシェルジュ協会

ビジネスブログ

2019年03月15日 [ニュース]

病院で最期を迎える場合の注意点

仏教で『苦』とは思い通りにならないことをいいます。だから『生老病死』を四苦と言うわけですよね。であればせめて、最後の最期のあり方くらいは自分で決めておきたいもの。私はシニアに対して常々、人生も後半戦に入ったら、逝き方を決めて、書いて、子どもたちに伝えておくことをお勧めしています。

さて今回は、病院で最期を迎えたときの注意点についてお話していきます。ここ数年は葬儀もダウンサイジングが進んできました。それに伴って、葬儀関連のトラブルも減ってきましたが、それでもまだ病院の指定葬儀社にいいようにやられてしまうケースが垣間見える。特にローカルの医療法人ではよく耳にする話です。

病院というところは、患者が死亡してしまうと何の商売にもならないから、次の患者を受け入れる体制を整えておくために、1分1秒でも早くベッドをあけてもらいというのが本音です。そのため、多くの病院では地元の葬儀社と提携していて、大規模病院になれば、葬儀社の社員が交代で病院に常駐しているところもあるのです。

白衣を着ているので、多くの遺族は「親切で頼りになる職員さんねぇ」などと麗しい誤解をしてしまうのですが、彼らは病院の職員ではありません。病室や霊安室で白い手袋をしているのは99%の確率で葬儀屋です。看護師がきちんと説明してくれればいいのですが、むしろ、「あとはこちらが相談に乗ってくれますから」みたいな感じで、患者よりも葬儀屋側に立っているとしか思えない立ち居振る舞いもよくあるのです。

誤解しないでほしいのは、病院は葬儀のための葬儀社を紹介しているのではなく、自宅等までの搬送業者を案内しているだけということ。つまり、遺族が病院指定葬儀社ではない他の葬儀社に葬儀を依頼しても、何ら問題ないということです。ここを誤ると、病院に出入りしている葬儀社にいいようにされてしまいかねません。彼らの名刺には、「病院指定葬儀社」等と記載されていて、箔をつけることで費用的にかなり高い金額をせしめようとしている可能性もあるから要注意です。
病院で亡くなられた時点で、搬送業者でしかない「病院指定葬儀社」には明確に伝えるべきかもしれません。「故人が生前に予約してある葬儀屋さんがありますので、申し訳ありませんが、遺体の搬送だけお願いします」と。でないと、なし崩し的に費用が嵩んでいく可能性が高いです。軽く200万円くらいになってしまうので気をつけましょう。病院指定葬儀社には遺体の搬送のみ頼むようにすべきというのが、私の基本的なスタンスです。

なので、そろそろかな……と感じたら、複数の葬儀社から見積書を取得して、比較検討した上でお願いする葬儀社を仮予約しておくことをお薦めします。10年前と比べれば、葬儀業界もかなり健全になってきましたが、それでもまだ、あいもかわらず、時代錯誤の商売をしている葬儀社もあるから気をつけましょう。そもそもが定価という概念のない世界です。「こんなはずじゃなかった…」とならないためにも、以下のようなボッタクリ葬儀社の常套句には注意したいところです。

「大きな斎場でないと参列者に失礼ですよ」 ⇒ で、少しでも大きな会場を勧める。
「注文の祭壇が手配できません」 ⇒ で、値の張る祭壇を勧める。
「ある程度の葬儀にしないと仏様がかわいそう」 ⇒ で、高いコースを勧める。
「いまどきそんな人はいない」 ⇒ で、少しでもおカネを使わせようとする。
「本当によろしいんですか」 ⇒ で、ワンランク上のものに変更を迫る
「今は泣いている場合じゃありませんよ。仏様のために、まだまだやることがたくさんあるのですから。私どもも精一杯お手伝いさせていただきます」 ⇒ で、契約を迫る。

これらはぜぇんぶ、大切な家族を失ったばかりで動揺し憔悴している遺族をマインドコントロールするための決まり文句です。ボッタクラれないために、以下のことを強く意識するようにしてください。

@葬儀費用の平均200万円』にだまされない
A病院指定業者の言いなりにならない
B打合せには必ず複数で臨む
C予算を事前に明確にする
D見積りを必ず取り、不明点は徹底的に質問する
E『葬儀一式』ではなく、『葬儀一切合財でいくらか』を確認する
F市民葬の値段を予め調べておく *都市部でも30万円は超えない
G自社で斎場を保有する業者は敬遠する
Hお寺の紹介料、お布施の立替、通夜ぶるまい、精進落し、生花、返礼品、心づけ等は特に注意する
I『葬儀は自宅でやることも検討したい』と言ってみる

次回は、依然として葬儀市場で一定のシェアを占めている「互助会」なるものについてお話します…。


トップページに戻る

PageTop