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2019年03月26日 [ニュース]

親子でエンディングの話をする前に

「財産承継? 争族? ご心配はありがたいけど、うちは問題ないかな。親戚からも羨ましがられるくらい子どもたちとも仲がいいからね。みんな本当に良い子に育ってくれたよ。100%、ノープロブレムです。遺産争いなんてありえない。そんな大層な財産もないからね」。
そんなことをホザいてるそこのあなたは要注意です。子どもたち世帯のことを全然わかっていません。もう健気で可愛かった遠い昔とはちがうんです。まったく別の教育と躾を受けてきた配偶者もいるわけです。親が何も段取りをしていなかったせいで、遺された子どもたちがいかに面倒で不愉快でストレスまみれの修羅場に陥っていくのか。知らぬは老親ばかりなり、知らぬは故人ばかりなり、と知るべきです。

というわけで、財産承継を円滑に行う方法について書いていこうと思います。でもその前に、親子で財産分与の話をする以前に、絶対にしておかなくてならないことがあります。それは、長い時間をかけて離れてしまった親子間の心理的距離を縮める作業です。「親子のこころの縮め方」と言ってもいいでしょう。これをせずに、いきなりエンディングとかの話をされても、血縁であるからこそ、なかなか真摯に向き合うことができない…。そういうものなのです。

さて、老い先への不安があるからといっていくらおカネを貯めてみても、おカネは天国まで持って行けません。法律的には、お棺のなかには入れられるそうですが…。
地球上の動物で、子が巣立ったあとも云十年と生き続けて、挙句の果てに、子どもに介護までさせようというのは人間だけです。そんなにしてまで生き永らえようとするからには、そこに何かしらの意味が必要だと思います。何もなしに、ただ寝て起きて食べているだけでは、それは単に子どもたちのパイを奪っているに過ぎませんからね。
ただ漫然と惰性で長生きするのはよくありません。きっちりと役割を全うして、これまでに培った価値を子どもらに引き継いで、その上で自分らしい人生のファイナルステージを謳歌する。それが、私が提言する「クールな老後」です。

シニアの相談を受けていて実感するのは、親子関係について悩んでいる老親が多いということです。自分の死を意識するようになったときに、感覚的に7割の人が、「いま一度、昔のようにわが子との良好な関係を取り戻したい」と懇願するのです。逆にいうと、歳を重ねるに連れ、親子関係が悪化してしまうケースがとても多いということです。
親子(身内)間トラブルの元凶は、突き詰めれば、多かれ少なかれおカネの問題です。親は老いて尚おカネに執着して手放さず、一方で介護など親の面倒を子に期待する。子にしてみればたまったものではない…。そんな子どもを、親は「冷たい」と嘆くのです。でも、何とかしてあげたい気持ちはあるものの、負担だけが上乗せされ身動きがとれなくなってしまうのは困る…というのが子ども側の言い分でしょう。
過酷な現代を生きている子どもたちに、金銭的な裏付けを示すこともなしに、「親の面倒を子が見るのは当たり前」…みたいな感覚で接していると、だんだんと雲行きがおかしくなっていくのです。老老地獄への扉がちらついてくるというものです。経済的裏付けなしに子に面倒をみてもらうことなど甘い夢。砂の城にすぎません。これが真実なのです。
ここはむしろ、逆転の発想をしてみてはどうでしょうか。つまり、子どもに対して、どれくらいのものを残してあげられるのか、残してあげられないのか。そこのところを完全にオープンにした上で、老後の支援を子に依頼するのです。お金のことをグレーにしたままで作業負担だけを強いるのは、子ども側が可愛そうだと、私は思うのです。


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