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2019年03月25日 [ニュース]

老後のおカネの話

老後のおカネの問題というと、ほとんどの人が資産の承継を思い浮かべるでしょう。ですが、その前に、おカネがないシニアの話をしておきたいと思います。老後破産が社会問題化しつつありますからね。
限度額認定というのをご存知でしょうか?
はじめに、前提知識として覚えていてほしいことが2つあります。
まず、「住民税課税所得(公的年金含む)が145万円未満」の場合、医療を受けた際の自己負担は1割で済むということ。それ以上の所得があると見なされた場合は、現役並み所得者として3割の自己負担となること。
もうひとつは、「後期高齢者限度額認定制度」といって、給与所得ゼロかつ公的年金受給額80万円以下なら、医療費については外来なら月額8千円、入院なら月額1万5千円を超過した部分は返還される(介護費は、月額15,000円超過分は返還)というもの。


日々シニアからの相談を受けている私の感覚では、「限度額認定」について、2割のシニアは知りません。これを知っておくだけで、毎月の医療および介護に係る費用は大きく減るはずで、医療保険課と介護保険課に出向く労を惜しまなければ、すぐに限度額認定証を発行してもらえるのですから、利用しない手はありません。要は、情報収集と行動力(自治体窓口への自己申請)が月々の負担を減らしてくれるということなのです。
他にも、確定申告時の「扶養控除・医療控除・障害者控除」は、節税効果が大きいにもかかわらず、自分は該当しないと勝手に決め込んでしまっている人がいかに多いことか!
税務署というのは、1円でも申告漏れがあれば厳しく取り立ててきますが、必要以上に納税してしまったケースは、平然とスルーされてしまうのが常なのです。ひどすぎる! 十分に注意が必要です。
私どもにも、医療費や介護費の自己負担については多くの問い合わせやSOSが寄せられるのですが、ご本人がその支払いに苦慮されている割には、特に自分で調べたり、自治体の窓口に相談に行ったりはしていないという状況があるから不思議です。おカネのことは、もっと自ら積極的に動いてみるべきだと思います。意外となんとかなるものなので。

さて、ここから先は、さらに極端な例です。「いや、年金も受給してないし、預金もない。援助してくれる身寄りもない…」。こういった相談が、毎年確実に増えています。実際にお目にかかってみると、本当にもう、生きていても何の希望もない…みたいな風貌だったり、目に力がなかったり、大変な様子が窺えるのですが、そんな時は、敢えてぶっきらぼうにこう告げるようにしています。
「なんの心配も要りません。大丈夫です。よく相談に来ていただきました。これから2つのことをお話しします。それさえ知っておけば、何も問題はありません」と。
ひとつの方法は、福祉国家ニッポンの王道、生活保護の受給です。年金も貯蓄も助けてくれる身寄りもいない…。そんなケースは十分にあり得るわけで、。そんな時こその生活保護なのです。これで生きていくための衣食住は確実に確保されます。にもかかわらず、「いや、できたら国や福祉の世話にだけはなりたくない」とおっしゃる方が2割ほどいらっしゃる。これまた不思議な話です。
が、ここは冷静に考えてもらわないといけません。だって、ホームレスやって、道行く人に「めぐんでください」とやるほうがもっとみじめだと思いませんか?つまらない体面は捨ててください。ある意味、現役時代に納税してきた立場であれば、国民の当然の権利なのですから。
ちなみに、病院に入ろうと、施設に入ろうと、周囲の人から「あの人は生活保護を受けている」などと指を差されることはまずあり得ません。本人もしくは職員が意図的に発信しない限り、患者は患者、要介護者は要介護者に過ぎません。それ以上でも、それ以下でもないのです。
生活保護さえ受けてしまえば、医療と介護は一切お金がかかりません。住む場所がなければ養護老人ホーム・経費老人ホーム等を優先的に確保してもらえます。介護が必要になれば、普通であれば何年も待たなければならない特養(特別養護老人ホーム)やケアハウスに入れる可能性も高い。
割り切ってしまえば、何ということはないのです。酷な言い方かもしれないが、現役世代と違って失うものはかなり減ってきているはずです。つまらない見栄のために電車に飛び込まれたりしたら、かえって大勢の人に迷惑をかけることになるのでやめてほしいと思います。
それでもどうしても、どうしても「生活保護」に対して抵抗があって、ちゅうちょしているうちに体調を崩し、どうにもこうにも身動きが取れなくなってしまった…ということも実際にはあり得るかもしれません。
そんな場合には、おカネがない人の最後の切り札を使ってください。つまり、「這って行ってでも病院の玄関まで辿りついてください」…ということです。
いろいろな問題を抱えているこの国ですが、それでも日本人の国民性というのは他者にやさしいと思います。諸外国とは比べ物になりません。かつて病院勤務していた時に、つくづくそう感じたものです。行き倒れた人を見殺しにはしないのが日本という国です。最低限の医療処置をした上で、自治体や警察と連絡を取り合いながら何とかしてくれます。身寄りが見つからなければ、このタイミングで医者の所見付きで生活保護を受給することになります。死に場所も手に入ります。ここまでくれば、本人のメンツも何もないでしょう?つまり、何とかなるのです。

考えてみれば、いまの日本で「終のすみか=死に場所」の問題でいちばん選択肢が少ない人たち。それが国民年金だけを拠り所にしている高齢者のみ世帯ということになります。ひとり月額6万円。貯蓄ゼロだったとしても、仮に遠方であれ独立した子ども世帯があると生活保護の対象にもなりにくい。ほんとキツいはずです。でもこういう層の高齢者はとても多い。独自の調査によれば、10人中6人はここに入るのではないでしょうか。

言葉は悪いですが、現役世代に中途半端に頑張ってしまった人たちがエンディングの問題で困っているのが現代のこの国なのです。生活保護受給者にも諸事情はあると思いますが、国民年金だけで暮らしている人たちにだって事情はあったはず。厚生年金の平均受給額が月額16万円ですから、それより10万円も支給額が少ないのですよ。生活保護だって10万円以上はもらえる(地域や状況により変動)ことを考えると、不条理を感ぜずにはいられません。
こういう人たちにこそ、福祉の予算を分配すべきだと私は強く思います。でも、それがむずかしいのも日本の現状。だからせめて、そんなシニアのために具体的な問題解決をして差し上げたい。いつでもなんでも気軽に相談できる窓口を提供していきたい。そんな思いで日々活動をしています…。


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