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2019年03月21日 [ニュース]

認知症対策 〜習慣化すべき究極のボケ予防法〜

万人が恐れおののく認知症。認知症のリスク管理は、現代を生きるシニアにとってもっとも重要な課題です。
認知症のリスク管理には、大きくふたつあります。ひとつは、認知症にならないようにすること。もうひとつが、認知症になってもいいようにしておくこと。ここでは、まずはじめに、認知症にならないための究極のマル秘習慣をご紹介しましょう。講演会やセミナーでよくお話しするのですが、100人中100人が頷いて聞いていますが、実際に実行するのは2人か3人程度です。究極のボケ予防法というくらいですから、かなりレベルは高いと覚悟してください。でも、この方法は技術的にむずかしいことではありません。ネックになるのは、「恥ずかしい」という意識です。いくつかパターンがあるのですが、中には、私でも人前でやるのはむずかしいものが含まれています。それについては、一人の時に、一人の空間で取り組むことをお奨めします。
認知症予防の両輪は、「脳を活性化すること」と「脳を使った後にできるタンパク質のゴミを除去すること」です。これらをほぼ完ぺきにクリアできて、おカネがかからない方法。それが『愛語』です。曹洞宗の開祖・道元さんは、その経典ともいわれる『正法眼蔵』の中で、「愛語」には、芳しくない状況下にある人をも前向きな気持ちにさせ得るほどの計り知れないパワーが秘められていると書いています。ちなみに、180度、事態が好転することを「廻天」と表現しています。
道元さんを師と仰ぐ良寛さんによると、「愛語」は5つの要素で構成されています。「笑顔で」・「相手の名前を呼びながら」・「何かひとつ質問をしてあげて」・「相手の答えをそのまま受けとめて」・「褒めてあげましょう」というものです。
「笑顔で」というのは、他者から見て、「あの人、話しかけやすそうだな」と思わせるような表情です。相談を受けるSWCが眉間にしわを寄せて気難しそうにしていると、それだけでシニアは気後れしてしまうでしょう。周囲の空気が重くなります。しまいには異臭まで放つようになります。いわゆる仏頂面は周囲の空気を重くします。一度、鏡に映る自身の顔を眺めてみてください。街でその人に出会ったら、あなたは声をかけてみたくなるでしょうか。それとも避けて通りたくなるでしょうか。
「相手の名前を呼ぶ」。
人というのは基本的に他者の話を聴きたがらない動物です。カラオケボックスをイメージしてみてください。例えば上司もしくは先輩であるあなたがマイクを握っていたとして、同席者たちの反応はどうでしょうか。おそらく誰ひとり聞いてやしない。スマホをいじったり、ピザをほおばったり、タッチパネルで選曲したり……。人間というのは、耳栓をすることもなしに興味のない話をスルーできる高等動物なのだそうです。聴いているフリだけでもしてくれていたらまだ救われるのですが…。
でも、他者の話を積極的に聞こうとするケースが2つあります。ひとつは、好きな人の話。もうひとつが、相手の口から自分の名前が発せられたとき。他者の口から自分の名前が発せられたのを感知することで、快楽ホルモンが分泌されることがわかっています。それほどの快楽なのです。だから人に声をかける時は、必ず名前を添えるべきです。
ただ単に「あっ、こんにちは」ではなく、「あっ、山田さん、こんにちは」といった具合に。相手はSWCであるあなたに認識してもらえているのだという安心や安堵を覚えます。自分はここに居てもいいのだな。ここには自分の居場所があるのだな。そう実感することができるのです。そして、意識的に自分の名を呼んでくれる相手を好きになるという一石二鳥のオマケまで付いてきます。
「何かひとつ質問する」
これには、どのような意味があるのでしょうか。人は他者の話は聞きたくない一方で、自分の話を話したい、誰かに聞いてほしいという身勝手な本能を持っています。だから質問してあげるのです。質問は、相手に対して関心を持っていますよという意思表示です。自分に関心を持ってくれる人に対しては、もっともっと良い関係を深めていきたいという意識がおのずと芽生えてくるものなのです。
「体調、いかがですか?」・「夕べはよく眠れましたか?」・「お変わりないですか?」・「問題ないですか?」…。
何だっていいのです。単なる挨拶にひとつ質問を付け加えることで、相手の存在を認識し気にかけているということが伝わればいいOK牧場なのですから(笑)。
「相手の答えをそのまま受けとめる」
これは簡単です。あなたから質問された相手は何かしら言葉を発してくるでしょうから、それをしっかりと肯定的に受けとめてあげればいい。「へぇー、そうなんだ」・「よかったね」・「いいね!」といったポジティブな心で共感・受容してあげるのです。存在をまるごと認めてあげるのです。笑顔や相槌、頷くだけでもいい。同性であれば、軽く肩を叩いたり、握手したりもOKです。
「ほめる」
これをあまり仰々しく考えないことです。何か相手の心をプッシュアップしてあげるような前向きにするような言葉を添えてあげるだけで構いません。「すごいね」・「やるじゃん」・「素晴らしい」・「最高」・「OK牧場」等々。
積極的に愛語を積み重ねていけば、職場も家庭も友人関係も、あらゆる人間関係が円滑に回りだすから不思議です。ときに、何かの事情でネガティブな状況下にある人に、あたかも暗雲からひと筋の光が射しこむかのように、勇気や希望をもたらすパワーをも秘めています。道元さんは、それをもって「廻天(かいてん)する力(ネガティブな状況を180度好転させることのできる力)」と教えてくれているのです。是非とも今日から実践してみてほしいものです。
そして、この愛語。単なる挨拶の場面だけでなく、いろいろな応用が利くのが素晴らしい。グッドジョブを果たしてノッてる人に。ミスをして落ち込んでいる人に。体調を崩している人に。回復して現場復帰した人に。身内に不幸があった人に。サポートしてくれた人にお礼を告げるときに。さらに……。ランチの会計をする際にレジの人に。バスやタクシーの運転手さんに。買物をしたときの店員さんに。大きな荷物を抱えて大変そうな人に。もちろん、配偶者や子どもに対するあらゆる場面で。5つの要素の「笑顔」のところを状況に応じて変えればいいだけです。表情に加え、音調・語調も相手の置かれている状況に応じてアレンジすることは忘れないよう気をつけてください。

普段のあなたの考え方にもよりますが、変わることをためらう人は多いものです。それは現状を変えないのがいちばんラクだから。しかし、福祉の世界で成功しようと志すのであれば、是非とも変わってほしいものです。意図的に変化することをエンジョイするくらいの器であってほしい。そう願い信じたい。そりゃあ、はじめは周囲から変な目で見られるかもしれません。でも、人目を気にしている場合じゃありません。いまから愛語をクセにしておくことです。心からそう思います。
というのも、愛語は他者の気分を良くしますが、それよりも大きいのは、前向きな挨拶を発した本人、つまりあなた自身が最大の恩恵を受けるということです。例えれば、満員電車で年長者に席を譲ったときのようなハートウォーミングな気持ちになれるはずです。それは体内の免疫力を高め、健康を維持する上でも大いに役立つはずです。
まぁ、ダマされたと思って1日。出会う人に、終日、意識的に愛語を使って声かけをしてみてください。相手が呼応してくれたら儲けもの。最悪、怪訝な顔をされたり無視されたりしたとしても、あなた自身の心身にプラスの効果をもたらすことはまちがいないので無駄ということはありません。もしも3日つづけることができたとしたら、あなたの周囲の景色が少しずつ変化していくのを体感できるはずです。そして、確実にあなたが認知症に陥ることがないよう、きっと良い方向にいざなってくれるはずです。

ということで、愛語とは、自宅に居ながら簡単にできる究極のボケ予防法なのです。愛語とは、もともとは禅の精神を根拠とする、人間関係を良好にする声かけ技法です。てすが、この愛語。他者に対してのみならず、自分自身に対しても行うことで、認知症予防に効果が絶大だということを、あなたにだけこそっと教えちゃいます。自らの脳・目・耳・鼻・口・内臓…に愛語で声かけするだけで、私たちの免疫力は高まり、前向きな気持ちが内側から湧き上がってくるのです。だから、今日この瞬間から、愛を語る、のです。だれに?家族・友人・近所の人・すれ違う人・お店の人・大切な人・自分自身…に対してです。基本的なやり方は、「笑顔で」・「相手の名前を呼び」・「何かひとつ質問して」・「相手の答えを受けとめて」・「ホメてあげる」。これだけです。10秒でできます。これを日々習慣化することです。笑顔で過ごすこと自体、免疫力が上がります。前向きな言葉を口にすることで、それが自分の耳から前頭葉に届けられ、さらに免疫力が上がります。誰に対してもホメ言葉をかけてあげるわけですから、ボキャブラリーが求められます。咄嗟にどのような質問をするか。どんなホメ言葉を使うかを考えねばなりませんから、アタマを使います。こうして脳を使うとタンパク質のゴミが溜まりますが、夜寝るときは自分自身に愛語で語りかけます。自分自身という意味は、頭のてっぺんから爪先まで、私たちに楽しい人生を味わわせてくれているカラダじゅうのパーツに声をかけてあげるのです。大切な誰かと一緒にやすむときは、その相手に愛を語ります。こうすると、ぐっすりと良質な睡眠が訪れて、昼間の時間帯に溜まったゴミをきれいにクリーンアップしてくれます。良質な睡眠は脳のクリーニングタイムなのです。あとは、お風呂。これも自分自身をほめてあげたり、愛する誰かをほめてあげるには格好の場所ですよね。それからカラオケ好きのシニアが多いですが、歌うときは歌詞を見ずに大切な人をイメージしながら、愛を語るように歌うことです。もちろん、好きな相手がその場にいるときは、その人をやさしく見つめながら歌うのです。まちがっても、ディスプレイに垂れ流される歌詞を見て漫然と歌っていてはいけません。それこそ逆効果。ボケてしまいますよ!愛を語る場合でも、愛を語るように歌う場合でも、手ぶりを交えるともっといいですね。脳と手と心を同時に使うことで、成長ホルモンが加速度的に分泌されます。免疫力は高まります。場を盛り上げて、その場にいるみんなをいい気持ちにします。えっ。やっぱり恥ずかしいって?他人の目など、気にしてる場合じゃありませんよ。ボケてもいいのですか?あなただけの問題ではありません。家族や大切な誰かのためにも、ボケてはなりません。ボケるべからず、です。『愛語よくボケを退治する力あるべきことを学すべきなり』、です。
【サンプル:著者がよく使う自愛語】
◎(両の瞼にそっと手を当てながら)ぼくの瞳ちゃん。キミのおかげで、ぼくはいつも美
しい景色や街並みを見ることができるんだ。キミのおかげで、本を読んだり、絵や映画を観たりできるんだ。ホントにありがとうね。どうか今日もキレイな女性を見せて頂戴ね。そしてこれからもずっと、ぼくのことをよろしく頼みますよ。
◎(胃にやさしく手を添えながら)ぼくのストマッ君。何十年もの間、いつもぼくが飲み食いしたものを消化してくれてありがとうね。時に飲み過ぎたり食べすぎたりして、キミに負担をかけちゃってごめんよ。食は悪と心得て、暴飲暴食には注意するから、末永くサポートをよろしく哀愁だよ。

どうですか。愛語の使い方、イメージしてもらえましたか?


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