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2021年01月08日 [Default]

【老老介護の現状を知る】共倒れしないための3つの心がけ

【老老介護事件簿】2020年の最新事情を抑えて適切に対処するには


総務省によると、日本では総人口に占める高齢者(65歳以上の方)の人口比は28.1%になっています。超高齢社会を迎えた日本は様々な問題を抱えていますが、高齢者が高齢者を介護する老老介護問題もその一つです。総人口に占める高齢者の割合が増えているのだから、老々介護問題が起きるのは至極当然のことです。しかし、この問題は単純に「肉体的に衰えた高齢者が要介護者を介護するのは大変」といった生易しいものでは終わりません。それが原因で様々な痛ましい事件が起きているのです。今回は今年実際に起きた老老介護を発端とした事件を元に、そう言った事件が起こらないようにする為にはどうしたらいいのか、対策や考え方を終活のカリスマが解説していきます。
老老介護で共倒れしない為にできること

2020年に老老介護が原因で起きた悲惨な事件


2013年に厚生労働省が行った調査によると在宅介護している世帯の51.2%が老老介護の状態にあると結果が出ています。また最近では老老介護の中でも、認知症の要介護者を同じく認知症の介護者が介護する認認介護問題も発生しています。こう言った問題が解決されないまま行き着く悲しき結末が、子が親を、夫が妻を、妻が夫を殺害してしまうという事件です。特に今年はコロナの影響で外出できず、家族と接している時間が長く、そういったストレスを抱える方が多かったようです。また普段はデイケアサービスを利用している方や介護施設を利用していた方も感染リスクを避けるために利用を避ける傾向にあったようです。その為、孤立してしまう介護者が多かったと考えられます。
実際に今年老老介護が原因で起きた事件を調べてみました。

・4月8日 東京都杉並区で82歳の夫が81際の妻を自宅で刺殺し逮捕。容疑者はベッドで寝ていた妻を包丁で刺殺。警察の事情聴取によると「認知症の妻の介護に疲れた」と供述している。
・4月29日 宮城県仙台市で68歳の息子が94歳の母親を殺害した容疑で逮捕。同居している母親の介護に疲れた息子が母親の顔に座布団を押さえつけて窒息死させた疑いがかけられている。
・7月22日 東京都八王子の自宅で83歳の妻の首を締め、殺害しようとした疑いが82歳の夫にかけられた。妻は搬送先の病院で死亡が確認された。夫は容疑を認め「妻が『死にたい、死にたい』と言ったので、首を絞めた」と」供述している。
・12月2日 東京都品川の82歳の夫が79歳の寝たきり状態の妻を絞殺。現場は神奈川県警に勤務する現役の警察官の息子夫婦が同居する二世帯住宅だった。

ここでご紹介したのは、あくまでほんの一部です。日本では2週間に1件というペースで介護疲れが発端となった事件が起きていると言われています。今後はこういった事件がどんどん増えていくと予測されます。

老老介護による事件が起きる原因


どうしてこのような事件が起きてしまうのでしょうか?日本人の平均寿命が伸びたことは分かりやすい原因でしょう。厚生労働省発表の「平均寿命」と介護なしで生活できる「健康寿命」の差は計算すると平均10年近くあります。親の介護が始まった時には自身は既に50代でそこから10年近く介護生活を送る計算になります。親の介護を続けていくうちに、気づけば自分も要介護者となってしまうのです。最初は体力的に余裕があり、仮に施設への入所が順番待ちだったとしても問題なかった状況が、時間が経つにつれて無理が生じてくるのです。
また子供世帯が離れて暮らす核家族が増えてことも原因の一つです。仕事で忙しかったり、遠方に住んでいたりする家族からのサポートは物理的に不可能です。その結果、同世代の配偶者に介護を要請する現状もあるのでしょう。
しかしどんな原因も最終的には他人に助けを求めることへの抵抗感が根元にあることが問題だと私は考えます。日本人は幼少期より「人様に迷惑をかけてはいけない」という教育を受けてきます。特に戦時中や戦後を経験してきた世代にとって耐え忍ぶことに美学を感じ、自分1人で様々なことを乗り越えていくことを求められてきました。そういった方々にとって他人の施しを受けたり、子供世代の世話になったりすることは「情けない」と感じてしまうのです。事実、先にご紹介した老老介護事件の中でも品川の二世帯住宅のご家庭でも悲しい結末に至っています。子供が近くにいようがいまいが、本人たちの考え方とそれに沿ったサポートができていなければこのような事件は起きてしまうのです。

老老介護で悲しい事件が起きないようにするための対策


実際問題、日本の現状を踏まえると老老介護状態をなくすのは不可能に近いです。しかし、それが原因で尊い命が身内同士で奪われるような事態は避けなければなりません。その為に、子世代である我々がやるべきことはなんでしょう。大きく3つに分けて考えてみましょう。

適切な老老介護対策その1「予防する」


まずは介護が必要になる状態というのをなるべく遅らせる為に「予防」という考え方を持ちましょう。生活習慣を改善し、適切な食事と適度な運動を心がけましょう。人間の体は使わなければ必要のない機能だと脳が判断し、衰退していきます。一度低下した機能を再び取り戻すのは非常に困難です。であれば、今この瞬間からでも、体を動かし、要介護状態になったとしても、最低限の補助だけで済むような体づくりをしていくべきなのです。場合によっては自宅での生活も維持できます。また、身体的なトレーニングだけでなく、脳にもトレーニングを行いましょう。脳トレを習慣的に行っておくことで、もし寝たきり状態になったとしても認知症になるリスクは避けられます。具体的にどんな活動をすれば良いのかは以前ブログにてまとめておりますので、そちらをご参照ください。『【認知症対策】いつまでもアクティブシニアでいる為にやるべきこと

この「予防」という考え方で重要なのは子供世代と親世代が一緒に取り組むことです。認知症になってから、もしくは介護が必要になってから、いきなり施設や検査の提案をするのは、本人にとってショックを与えることが多いのです。今まで自分には関係ない話、自分には関係ない生活環境だと思っていたものに移行するのは相当なストレスです。場合によってはそれが原因で鬱症状が強まることもあります。予防の段階で親子が共に同じ方向を向き、老後の想定課題に取り組んでおくことで、万が一の事態が起きてしまった時にもスムーズに対処ができるのです。

適切な老老介護対策その2「調べる」


何事においても、何かを始める際に、その業界の情報や制度について学ぶことは重要です。介護も例外ではありません。家族が住む地域にはどんな施設があり、どんなサービスを提供しているのか?市町村ではどんなサービスを行なっているのか?保険制度でどれくらいの補助が得られるのか?その受給条件や申請方法はどうなっているのか?自宅をバリアフリーにするにはどのような設備が必要で、それにはどれくらいのお金がかかるのか?などなど調べるべきことは沢山です。ただその情報が多ければ多いほど、老後の選択肢も広がります。知識や情報がないことで受けられるはずのサービスを受けられず、金銭的にも肉体的にも精神的にも追い詰められていってしまうのです。介護についてしっかりとした知識を持つことで自分や親の介護を有利に進めましょう。
老々介護の最新事情を抑えて正しく対策する

適切な老老介護対策その3「頼る」


先程も説明したように、老老介護、認認介護で痛ましい事件が起きてしまった根元には、やはり孤立があると考えます。人は誰しも最低限のプライドやポリシーを持って生きています。それは長生きすればするほど、より強固になっていることが多いです。「子供に迷惑をかけたくない」「知らない人の世話など受けたくない」という考え方を曲げるのは難しいのかもしれません。それでも介護が必要になる時は必ずやってきます。介護は誰しもが受けるものであり、迷惑なことではない、当然のことであるという認識を親子の間で共有しましょう。もちろん様々な事情で相談できないこともあるかもしれませんが、子供がダメなら、兄弟や姉妹、親戚、近所の住民、市の職員、施設の職員など、頼れるものはなんでも頼りましょう。あなたが助けを求めれば、必ず誰かが手を差し伸べてくれるはずです。もし、それでも助けを求めるのが後ろめたい、不安だという方は是非、我々百寿コンシェルジュにご相談ください。百寿コンシェルジュとは医療・介護・保険・相続・葬儀など、高齢者とその家族が直面する様々な問題に対しての悩みを解決してくれるスペシャリストです。「もしものことが起きた時」「まだまだアクティブシニアとして活発でありたい人」「親や祖父母に対して漠然とした不安を抱える人」すべての人に寄り添う幅広い知識と技術と人間性を兼ね備えたプロフェッショナル、それが百寿コンシェルジュなのです。
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